今日、CTやMRIといった医用断層撮影機器は当たり前の装置となって広く臨床に使用されています。技術革新の成果であるこのすばらしい装置は、外部から人体内部の微細構造を計測します。しかし、現在の使い方はその潜在能力に比べてきわめて限定されたものといわざるをえません。多数の断層画像に少しづつ写り込んだ診療対象器官が少数の人の目だけで検査されているのです。専門教育を受けた医療専門家だけがこの画像を解釈できます。診断後に、医師がこれらのぼやけた白黒写真を示しながらそれがなにを意味するかを説明するとき、我々一般の患者は曖昧にうなづくことができるだけです。

有限の命を運命づけられている我々は、誰もが自分の体が示すあらゆる兆候に強い関心を持っています。パソコンやタブレットの計算能力は一昔前の大型コンピュータを上回り、光ファイバ通信や高速の無線データ通信が普及しています。自分のパソコンやタブレットで動作する簡便なツールがあれば、CTやMRIの検査を受けた人の多くは自分の体の内部構造を自分で調べたいと思うのではないでしょうか。株式会社ヴォクシスはANATOMIA(アナトミア)と名付けたインターネットを用いた医用断層画像の立体表示サービスを開始し、この本質的なニーズに応えます。このサービスを使うことで、患者様は自分の健康に関する重要な情報を新たに獲得します。自分の体の内部構造を知ることによって治療への関心を高め、また生活習慣を改善する動機にもなるでしょう。

ANATOMIAは高度な画像処理アルゴリズムを高性能なサーバー上で実行し、CTやMRIの断層画像から体内構造を示す立体モデルを生成します。このサービスの利用は簡単です。CT検査を受けたら、まず病院から撮影画像を記録したCDを入手してください。このデータをご自宅のパソコンからANATOMIAのサーバーにアップロードすると、個人別のデータ保管庫に保存されます。ANATOMIAが実現したシンプルな操作性の助けによって体内の関心領域と臓器の特性パラメータとを指定すれば、立体モデルが生成されます。この立体モデルは対応する部分断層画像と共に表示され、マウスを使ってあらゆる方向から観察することができるのです。

ヴォクシスが提供するこの前例のない仕組みは、さらに重要な技術革新を促す扉を開きます。この試みはこれまで単なるデータのかたまりに過ぎなかった医用断層画像が、コンピュータで処理しやすい臓器別に分離された構造データに変換されることを意味しています。こうした構造データと医師の診断結果とを組合せ、これに機械学習技術を適用すれば、コンピュータによる診断技術が飛躍的に進歩するでしょう。ヴォクシスはANATOMIAが本格的なコンピュータ支援診断の時代に向けた重要な一歩となることを確信しています。


ヴォクシスについて

株式会社ヴォクシスは通信、信号処理、バイオメトリクスなどの分野におけるアルゴリズムの研究、最先端のソフトウェアを応用した新製品開発、およびこれらの技術や製品を基にした新事業開発の分野で豊富な経験を持つ専門家により設立されたベンチャー企業です。ヴォクシスはインターネットを用いた医用画像の立体表示サービスを手掛かりとして、コンピュータ支援診断技術の促進を追求します。

設立: 2015年6月22日
資本金: 1,000万円
取引銀行: 三菱東京UFJ銀行厚木支店
代表取締役: 小林孝次

株式会社ヴォクシス
〒243-0021 厚木市岡田四丁目23-6
電子メール: cs@vocsis.com

会社案内

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第2期(2016年)決算書

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第5期(2019年)決算書

第6期(2020年)決算書

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